対象
- Microsoft Entra ID から Access Control へユーザーの定期同期を行なっている管理者
- 同期するドメインを追加したい管理者
目的
- Microsoft Entra ID から Access Control へ定期同期中のお客様で、新たに同期対象のドメインを追加・変更する手順を説明します。
注意事項
- 本記事の内容は 2025 年 3 月時点での製品仕様に基づき作成しており、以後予告なく変更される場合があります。
- ユーザー同期の設定には Access Control のグローバル管理者権限が必要です。
- 管理画面へのアクセス方法は以下の記事をご参照ください。
Access Control 管理画面へのアクセス方法 - ユーザー同期はドメイン単位で設定が必要です。
- ユーザー同期を実行する前に、必要なユーザーを Microsoft Entra ID に登録する必要があります。
- Microsoft Entra ID → Access Control のユーザー同期では、各ユーザーのパスワードは Access Control には同期できません。
ユーザー同期完了後に、必ず Access Control 側で初期パスワードの設定が必要です。 - 定期同期の有効化後は、1 時間に 1 回のタイミングで Access Control と Microsoft Entra ID 間でユーザー情報の同期を行います。
- Active Directory から Microsoft Entra ID へのユーザー同期を行っている場合は本作業は必要ありません。
事前確認事項
- 同期予定のドメインに対して、ユーザー以外のオブジェクトのドメインを変更してください。
ユーザー以外のオブジェクト UPN を onmicrosoft.com ドメインへ変更
手順
1. Access Control 管理画面から [プロビジョニング設定] にアクセスします。
2. [クラウドサービスからの同期] メニュー内の [詳細の確認] をクリックします。
3. テナント上にあるドメインが一覧表示されるので、同期を行うドメインの [同期プレビュー] をクリックします。
4. [同期プレビュー] をクリックします。
5. 以下の画面が表示されるので、× ボタンまたは [閉じる] をクリックします。
6. 同期対象ドメインについて [同期プレビューログの確認] をクリックします。
7. アクション列のダウンロードボタンをクリックし、同期プレビューログの結果 (csv ファイル) を確認します。
プレビューログの結果は、同期プレビューを実行するごとに以前の実施結果を上書きします。
※ 同期のリクエストは 約 24 時間後に削除されます。
※ 同期プレビューにはユーザー削除許容率が適用されないため、許容率を超えたユーザー削除のプレビューが出力する可能性があります。
以下を参考に同期プレビューの結果を必ず確認してください。
同期結果に想定外の Add、Delete、Update のユーザーが含まれていた場合は、[キャンセル] を押してユーザー情報の編集等を完了後に再度お試しください。
ご不明な場合は、担当者へお知らせください。
※ 同期プレビュー結果出力時のユーザー一覧の並び順の変更はできません。
※ 出力したユーザー一覧の右側の列に各ユーザーごとの Imuutable ID が表示されます。
同期プレビュー結果に Add または Delete が表示された場合
Add または Delete 対象のユーザーが想定されたユーザーか確認してください。
Add や Delete の対象外としたいユーザーがいた場合は [キャンセル] をクリックし、Access Control または Microsoft Entra ID 側でユーザー情報の登録、削除後に再度お試しください。
同期プレビュー結果に Update が表示された場合
Update 対象ユーザーの同期項目の値が想定通りか確認してください。
Access Controlにご登録いただいているユーザー情報と、Microsoft 365にご登録いただいているユーザー情報を比較することで、更新内容を確認できます。
Update の内容について想定外のユーザーがいた場合は [キャンセル] をクリックし、Access Control または Microsoft Entra ID 側でユーザー情報の編集後に再度お試しください。
ユーザー同期時の同期項目の詳細は、以下記事をご参照ください。
Access Control Microsoft 365 とのユーザー同期の同期項目は?
8. 内容に問題がなければ、同期対象としたいドメインについて [今すぐ同期] または [定期同期を有効にする] をクリックします。
今すぐ同期について
ユーザー情報の同期 (追加、削除、更新) を即時実施します。
定期同期を有効にするについて
1 時間に 1 回のタイミングで、同期元サービスから同期先サービスへユーザー情報の定期同期 (追加、削除、更新) を行います。
同期 (追加、削除、更新) について
- Add : 同期元サービスにのみユーザーが存在し、同期先サービスにユーザーが存在しない場合、同期先サービスにユーザーを追加します。
- Delete : 同期元サービスにユーザーが存在せず、同期先サービスにユーザーが存在する場合、同期先サービスのユーザーを削除します。
- Update : 同期元、同期先のサービスで同じユーザーが存在し、姓名、表示名などの項目に差分がある場合に同期先サービスの値を同期元の値に更新します。
9. 必要に応じて以下の設定値を変更後に、[データーの同期] または [定期的な同期を有効にする] をクリックします。
・ユーザー削除許容率
設定した % 以上の削除処理が実行されようとした場合に、処理をキャンセルし、意図せず大量のユーザーが削除されることを防止します。
例:ユーザー削除許容率が 65 % の場合、同期時に全体の 65% 以上のユーザーが削除される場合に処理をキャンセルします。
・UPN モード
設定によって、Access Control のユーザー名に設定する値が変化します。
※ Access Control のユーザー名は後から変更ができません。
【UPN モードが有効の場合】
Microsoft Entra ID の UserPrincipalName 属性を Access Control のユーザー名として同期します。
例 : ユーザーの UserPrincipalName 属性が「user@example.com」の場合、ユーザー名は「user@example.com」となります。
【UPN モードが無効の場合】
Microsoft Entra ID の UserPrincipalName 属性の @ までの値を Access Control のユーザー名として同期します。
例 : ユーザーの UserPrincipalName 属性が「user@example.com」の場合、ユーザー名は「user」となります。
[今すぐ同期] クリック時の表示画面
[定期同期を有効にする] クリック時の画面
10. 実行結果について、同期ログの確認または定期同期のステータスを確認します。
[データの同期] を実行した場合
以下の画面が表示されるので、同期ログを確認します。
同期ログの確認方法は、以下記事もご参照ください。
同期ログを確認する (モダンビュー)
[定期同期を有効] にした場合
以下の画面が表示されるので、対象ドメインの [定期同期] 列が「有効」になっていることを確認します。