概要
Mesh Networkをご検討中、またはご利用のお客様向けに、Mesh Networkの機能概要、動作要件、およびご利用に関する制限事項をご案内します。
本サービスは、お客様のインフラ環境や共存するソフトウェアによって事前の検証が必須となるケース、あるいは技術的に利用いただけない場合があります。
ご検討の初期段階で必ず本記事の内容をご確認ください。
目次
- エージェント型ネットワーク製品(SASE/VPN)の共存
- エージェント型セキュリティソフトウェア(EPP/EDR)との共存
- FQDNでの名前解決が必要なシステムを利用する場合(Split DNS)
- MDM(モバイルデバイス管理)によるエージェント配布
- 通信経路におけるTLS復号化(Webプロキシ、ロードバランサー等)
1.エージェント型ネットワーク製品(SASE/VPN)の共存
本サービスのエージェントと、他のVPNやSASE(SecureAccessServiceEdge)等のネットワーク製品のエージェントを同一デバイスにインストールする場合
動作制限
異なるネットワークエージェントの同時起動は原則禁止です。
本サービスは仮想NIC(ネットワークインターフェースカード)を作成して通信を制御するアーキテクチャを採用しています。
他のネットワーク製品も同様に仮想NICを介して物理NIC経由で通信を行うため、同時に起動すると通信の競合や予期せぬ通信不具合を引き起こすリスクがあります。
検証の要否
切り替え運用の動作は保証しておりません。この構成で利用される場合は、お客様にて事前に想定通りの切り替え動作ができるか、検証いただくことを推奨します。
2.エージェント型セキュリティソフトウェア(EPP/EDR)との共存
デバイスにEPP(EndpointProtectionPlatform)やEDR(EndpointDetectionandResponse)などのセキュリティエージェントが導入されている場合
動作制限
2026年9月現在、Mesh Networkとの同時稼働における動作実績が確認できているのはEndpoint&ManagedSecurityで利用されているWithSecure社(ウィズセキュア)のEPP/EDRのみです。WithSecureEPP/EDRと同一環境での共存においては特段の問題は発生していません。
上記以外のセキュリティ製品については、仮想NICの通信がセキュリティ監査に抵触し、通信が阻害される可能性があるため、検証が必要です。
検証の要否
3.FQDNでの名前解決が必要なシステムを利用する場合(SplitDNS)
社内のWebサーバーやグループウェア、リモートデスクトップ(RDP)等の対象リソースへアクセスする際、接続先として「FQDN(例:internal.hennge.local)」を使用する場合
動作制限
FQDN形式でのアクセスには、Mesh Network側で「SplitDNS(スプリットDNS)」の設定が必要です。「SplitDNS」の設定を行わない場合、社内ドメインの名前解決が行えずアクセスができません。
名前解決のメカニズムとNIC設定の関係は以下のとおりです。
ホスト名アクセス時:本サービスの「WonderDNS」を使用して名前解決が行われ、CGNAT(Carrier-GradeNAT)のIPアドレスを利用して接続します。
FQDNアクセス時:通常はデバイスの物理NICに設定されているDNS設定が使用されます。
- 社内ネットワークからホスト名でアクセスする場合:「WonderDNS」を通じてCG-NAT(Mesh Network割り当てのIPアドレス)にて接続します。
- 社内ネットワークからFQDNでアクセスする場合:NICに設定された社内DNSサーバーを参照し、社内ネットワークを通して接続します。
- 社外ネットワークからホスト名でアクセスする場合:WonderDNSが動作するため、SplitDNS設定がなくともCG-NAT(Mesh Network割り当てのIPアドレス)によるアクセスが可能です。サブネットリンカーを介して接続する宛先の場合は、WonderDNSに登録されていないためアクセスできません。
- 社外ネットワークからFQDNでアクセスする場合:デバイスの物理NICが外部のインターネット用DNS(キャリア側など)を参照している状態では、SplitDNS設定を実施していない場合、NICに紐づいた外部のDNSを参照しようとするためFQDN形式での接続は失敗します。したがって、外部回線からFQDNを用いてアクセスを行う場合は、必ずSplitDNS設定が正しく機能していなければなりません。
SplitDNSについては以下の記事をご確認ください。
[Mesh Network] Mesh Network におけるDNSについて
検証の要否
以下のいずれかの条件に該当する場合は、お客様にて事前に想定通りの動作が可能であるか検証が必要です。
サブネットリンカー※を経由して正しく社内DNSにアクセスし、名前解決が機能するかどうかを事前に確認してください。
- お客様の社内DNSサーバーに対して、本サービスのエージェントがインストールできないケース(サーバーOSの制約等の理由)。
- クラウドサービスのマネージドDNSを利用している場合やその他の外部クラウドDNSサービスへ委任されているケース。
※サブネットリンカーについては以下の記事をご参照ください。
[Mesh Network] サブネットリンカーとは
4. MDM(モバイルデバイス管理)によるエージェント配布
MicrosoftIntuneなどのMDMツールを用いて、本サービスのエージェントを管理下のデバイスへ一斉配布・サイレントインストールする場合
動作制限
弊社では、お客様が個別にご利用されているMDM環境での自動配布に関する公式な検証・技術サポートは行いません。
検証の要否
MDMによる配布動作、展開後の動作確認はお客様ご自身で検証いただき、動作に問題がないことを確認の上でご利用ください。
5. 通信経路におけるTLS復号化(Webプロキシ、ロードバランサー等)
本サービスの通信経路上(社内外の境界など)にロードバランサーやWebプロキシ等が存在し、暗号化通信をデコード(TLS復号/SSL検査、ヘッダー検査等)して中身を検査・制御する製品が介在している場合。
動作制限
本サービスはエージェント同士が独自に暗号化(メッシュネットワークの鍵による暗号化)を行って通信を送信しています。経路上のサードパーティ製品等でTLS/SSL通信の復号およびパケットデータの検査(SSL通信検査・ヘッダー検査等)が行われると、暗号鍵の不一致等により通信エラーが発生し、Mesh Networkの確立が失敗します。
そのため、通信検査・TLS復号が介在する構成はサポート対象外となります。
検証の要否
プロキシやロードバランサーでの除外設定ができない場合、ご利用いただけません。
事前に社内のセキュリティゲートウェイ、ロードバランサー等Mesh Networkの通信経路上にて暗号化通信の復号検査ポリシーが適用されていないか、または適用対象から本サービスを除外する設定が可能かを、検証段階で必ず確認してください。