概要
Password Managerの拡張機能(Google Chrome / Microsoft Edge)を、管理者から組織内の端末へ一括配布(強制インストール)する方法を説明します。
注意事項
- 本記事は2026年11月時点の製品仕様を前提としており、今後変更される場合があります。
- ブラウザ・OS・管理ツールの更新により、画面表示やメニュー名が異なる場合があります。
- 本記事は拡張機能の配布方法を説明するものです。ブラウザ標準のパスワードマネージャーを無効化する場合は、別途PasswordManagerEnabledポリシーなどの設定が必要です。
- 各手順についての具体的な操作については、公式ドキュメントまたはベンダーサポートをご確認ください。
- 本番環境への一括展開前に、少数の端末で動作確認することを推奨します。
- 各ユーザーが手動でインストールする場合は、以下の記事をご参照ください。
[Password Manager] Chrome拡張機能の有効化
[Password Manager] Edge拡張機能の有効化
目次
- 事前準備
- 手順
- 拡張機能の配布確認・トラブルシューティング
事前準備
配布方法の選択
利用中のアカウント管理基盤や端末管理ツールに応じて方法を選択してください。ストアから配信される拡張機能は、通常、ブラウザの更新機構によって新しいバージョンへ更新されます(更新にはネットワーク通信が必要です)。
| お使いの環境 | 推奨する方法 |
|---|---|
| Google Workspace / Cloud IdentityでChromeを管理している | 方法1:Google管理コンソール |
| Microsoft 365を利用し、職場アカウントでEdgeにサインインしている | 方法1:Microsoft Edge管理サービス |
| Active Directory / Microsoft Intune (Windows) | 方法2:Windows環境 |
共通で必要な情報
一括配布で使用する拡張機能IDは以下のとおりです。
| ブラウザ | 拡張機能ID | ストアページ |
|---|---|---|
| Google Chrome | cogimhdldbliahjefkfabieamdfijjmo |
Chromeウェブストア |
| Microsoft Edge | jhcihaigheajmgdjmkfkphbphablmjdm |
Microsoft Edgeアドオン |
[方法2]では、各ブラウザの ExtensionInstallForcelist(拡張機能の強制インストールリスト)に、以下の値を設定します。
| ブラウザ | 設定する値(拡張機能ID&更新URL) |
|---|---|
| Google Chrome | cogimhdldbliahjefkfabieamdfijjmo;https://clients2.google.com/service/update2/crx |
| Microsoft Edge | jhcihaigheajmgdjmkfkphbphablmjdm;https://edge.microsoft.com/extensionwebstorebase/v1/crx |
ChromeとEdgeでは拡張機能IDが異なります。
[拡張機能ID]と[更新URL]は半角セミコロン(;)でつないで、1つのリスト項目として設定してください。
拡張機能IDおよび更新URLは、通常の拡張機能のバージョンアップでは変更されません。ただし、拡張機能の提供方法や各ブラウザの仕様変更などにより、将来的に変更される可能性があります。
手順
方法1:クラウド管理サービス
ブラウザのクラウド管理サービスを利用して拡張機能を配布する方法です。適用対象となるOSやユーザー・ブラウザの登録条件は、サービスごとに異なります。
Google管理コンソール / Chrome Enterprise Core(Windows / macOS / ChromeOS)
Google管理コンソールから、Chrome拡張機能をユーザー単位またはブラウザ単位で強制インストールできます。
前提条件
- ユーザー単位:Google WorkspaceまたはCloud Identityで管理されたGoogleアカウントを使用し、Chromeのブラウザプロファイルにログインしていること。
- ブラウザ単位:Chrome Enterprise Coreなどで対象のChromeブラウザを管理コンソールに登録していること。Windows/macOSのブラウザ登録では、通常、登録トークンを配布します。
設定手順
- Google管理コンソールにログインします。
- [デバイス]-[Chrome]-[アプリと拡張機能]-[ユーザーとブラウザ]を開きます。
- 対象の組織部門を選択します。
- ChromeウェブストアからPassword Manager拡張機能を追加するか、拡張機能IDを指定して追加します。
- インストールポリシーを[強制インストール]に設定し、保存します。
※ 管理対象ChromeOSデバイスの管理方法はWindows/macOSのブラウザ登録とは異なります。管理対象や適用単位を確認してください。
参考資料
Microsoft Edge管理サービス(Windows / macOS)
Microsoft Edge管理サービスを利用して、Edge拡張機能を管理対象ユーザーに強制インストールできます。
前提条件
- Microsoft Edge管理サービスを利用できるMicrosoft 365環境があること。
- 対象ユーザーがMicrosoft Entra IDの職場または学校アカウントでEdgeにサインインしていること。
- 対象ユーザーに構成ポリシーが割り当てられていること。
設定手順
- Microsoft 365管理センターにログインします。
- [設定]-[Microsoft Edge]-[構成ポリシー]を開きます。
- 対象ユーザー向けの構成ポリシーを作成します。
- 拡張機能の管理設定から、HENNGE Password ManagerのEdge拡張機能IDを追加します。
- インストールモードを[強制]に設定します。
- 対象ユーザーまたはグループにポリシーを割り当てます。
※ Edge標準のパスワードマネージャーの無効化は、別途 PasswordManagerEnabled ポリシーで設定します。
参考資料
方法2:OSごとの管理ツール
既存の端末管理基盤から、共通で必要な情報に記載したポリシーを配布します。
Windows環境
グループポリシー(GPO)
対象OS:Windows
Active Directoryのグループポリシーを利用して、ChromeとEdgeの拡張機能を強制インストールします。
前提条件
- Active Directoryのグループポリシー管理環境があること。
- 対象端末がGPOの適用対象となっていること。
- ChromeまたはEdgeの管理用テンプレート(ADMX/ADML)を登録できること。
設定手順
- ChromeまたはEdgeの公式サイトから管理用テンプレート(ADMX/ADML)を入手し、グループポリシー管理環境に登録します。
- グループポリシー管理エディターで、次の項目を開きます。
- Chrome:[コンピューターの構成]-[ポリシー]-[管理用テンプレート]-[Google]-[Google Chrome]-[拡張機能]
- Edge:[コンピューターの構成]-[ポリシー]-[管理用テンプレート]-[Microsoft Edge]-[拡張機能]
-
ExtensionInstallForcelistに相当する強制インストールポリシーを有効にします。 - 共通で必要な情報に記載した、対象ブラウザの拡張機能IDと更新URLを設定します。
- GPOを対象端末の組織単位(OU)にリンクし、適用します。
※ Chrome Enterprise CoreやMicrosoft Edge管理サービスの導入は不要です。
参考資料
Microsoft Intune(Windows)
対象OS:Windows
Microsoft Intuneの設定カタログから、ChromeまたはEdgeの拡張機能強制インストールポリシーを配布します。
前提条件
- Microsoft Intuneを利用できること。
- 対象Windows端末がIntuneに登録され、管理対象となっていること。
設定手順
- Microsoft Intune管理センターにログインします。
- [デバイス]-[構成]で新しいポリシーを作成します。
- プラットフォーム[Windows 10以降]、プロファイルの種類[設定カタログ]を選択します。
- 設定ピッカーでChromeまたはMicrosoft Edgeの拡張機能強制インストール設定(
ExtensionInstallForcelist)を検索・追加します。
※Chromeの項目が表示されない環境では、管理用テンプレートや別の対応する構成方法をご確認ください。 - 共通で必要な情報に記載した設定値を追加します。
- 対象のユーザーまたはデバイスグループに割り当て、配布します。
参考資料
拡張機能の配布確認・トラブルシューティング
反映の確認方法
-
ポリシーの適用状況を確認する
ブラウザのアドレスバーに以下を入力し、[ポリシーを再読み込み]をクリックします。
- Chrome:
chrome://policy - Microsoft Edge:
edge://policy
ExtensionInstallForcelistまたはExtensionSettingsが表示され、対象の設定が正しく適用されていることを確認します。ステータスが[OK]と表示される場合は、その状態を確認してください。表示されるポリシー名は、管理側で利用している設定方式によって異なります。 - Chrome:
-
拡張機能のインストール状況を確認する
以下のURLから、Password Managerがインストールされ、管理者によってインストール・管理されていることを確認します。表示メッセージはブラウザのバージョンによって異なる場合があります。
- Chrome:
chrome://extensions - Microsoft Edge:
edge://extensions
- Chrome:
うまく反映されない場合
| 症状 | 確認事項 |
|---|---|
| ポリシーが表示されない | 割り当て対象、端末の同期状態、ブラウザ再起動の有無を確認してください。クラウド管理では、対象ブラウザの管理状態や職場アカウントでのブラウザプロファイルへのサインイン状況も確認してください。 |
| ポリシーのステータスがエラーになる | 設定値の書式(拡張機能ID;更新URL)、半角セミコロン、ブラウザごとのID・更新URL、データ型(macOSでは配列)を確認してください。別の管理ポリシーとの競合にも注意してください。 |
| ポリシーは表示されるが、拡張機能がインストールされない | 拡張機能ID・更新URL、ネットワーク接続、プロキシやファイアウォールによるストア・更新サーバーへのアクセス制限を確認してください。 |
主な通信先の例
- Chrome:
clients2.google.com、clients2.googleusercontent.com - Microsoft Edge:
edge.microsoft.com、msedgeextensions.sf.tlu.dl.delivery.mp.microsoft.com
※ 上記は代表例であり、必要な通信先を網羅するものではありません。拡張機能の配布元やネットワーク構成に応じて、公式ドキュメントや通信ログをご確認ください。
配布の解除
拡張機能の強制インストールを解除する場合は、各管理ツールで設定したポリシーまたは構成プロファイルから、対象の拡張機能の設定を削除してください。
設定変更後は、対象端末でポリシーが解除されていることをご確認ください。